甘い体温②・後編・


だって、正直納得がいかなかったから。


真咲さんの言葉もそうだけど、それ以前に陽生のあの……




「う……」


やばっ、案の定やっぱりまた吐き気が襲ってきた。


ほら、言わんこっちゃない。


ダメだ、やっぱり帰ろう。


今日はこのまま誰にも会わずに一人で帰ったほうがいい。


陽生と静香さんには後で一言メールを打つとして、とりあえずフロントまで行って、タクシー呼んで貰わなきゃ。



そっとドアを開けると、もうすでにさっきまでいた女の人達は居なかった。


そう言えば、さっきから話し声も聞こえなくなってた気がする。


ホッと肩を撫でおろし、私は壁伝いでトイレを後にした。


よろよろとふらつく足取りでエレベーターまで進んで行く。そして……それからさらに歩みを進めたところで





「果歩!」



後ろから名前を呼ばれ、思わずビクッと足を止めた。