甘い体温②・後編・


うう、それならそれでかなりプレッシャーだ。


それにやっぱりショックだし……



「あ、えっと、ひょっとして私に何か問題でも?」



じっと見つめたままの真咲さんに小声で覗う。


前に会った時も思ったけど、真咲さんの瞳はなんだかすごく怖い。


顔はとても穏やかな表情をしてるのに、真っ黒なその瞳の奥は冷たくて、正直まともに見てられなくなる。


まるで陽生とは正反対のその瞳。


思わず持っていたバックを握りしめると、ようやく真咲さんが私から視線を逸らす。


そして突然フッと笑ったんだ。



「ごめん、ちょっとイジメすぎたかな」


「え?」


「果歩ちゃんの反応が面白かったからついね、つい」



ついって……