「あ、あの……」
「ミサちゃん、ちょっと落ち着こうか」
そんな時、隣の陽生が見かねたように言葉を挟んでくれた。
彼女の手をさりげなく私から外し、なんとも複雑そうな顔をして息を吐いている。
「あっ、私ったらごめんなさい!あの、果歩さんがあまりにも綺麗だからつい興奮しちゃって……本当スミマセン!」
「………」
そんな彼女に、私もつられるように苦笑い。
なんか変わった人……
というより意外だった。
静香さんから聞いていたイメージからして、もっとつんつんしてて気の強い女だと思ってた。
よくある話し、もっと小悪魔敵でいかにもって感じの性格の悪い人を想像してたから。
それなのに、まったくもって正反対。
むしろ私なんかよりも潮らしくて、とても素直で可愛らしい人だ。



