「本当、噂通り綺麗な方ですねっ!」
突然ミサさんが顔を上げ、少し興奮したようにそう言った。
「は?」
「さすが先生が選んだだけのことはあります!すごく素敵。ひょっとして、何か芸能関係のお仕事とかされてるんですか?」
「は?芸能って……」
「え?してないんですか?嘘!もったいない!ならもしよかったらうちの事務所に入りません?果歩さんならスタイルもいいし、すごく人目を引く存在感があるから、きっとすぐに売れっ子モデルになれますよ!」
ミサさんがぎゅっと私の手を握りしめる。
「果歩さんがその気なら、すぐにうちの社長にかけ合いますけど……」
「はぁ……」
ニコッと楽しそうに詰め寄られて、思わず一歩下がる私。
な、何なの……
唖然とする私を余所に、ミサさんの瞳は驚くほどキラキラとしていて、そしてとても無邪気。



