甘い体温②・後編・


ギュッと抱き寄せられて驚く私。



「……は?」



こ、婚約って……


突然の告白に目を丸くすると、目の前の美女がやっぱりというような顔をした。



「ちょっ、陽……」


「いいから」



耳元で陽生に強く言われ、言葉をつぐんだ私。


慌てて離れようとしたのに、それを阻止するように陽生が腕に力を込める。


でも、その瞬間分かってしまった。



「えっと、もしかして……」


「は、初めまして!神埼ミサです!今日は陽生さんをお借りしてしまってスミマセン!」



やっぱり!


予想通りの展開に一人大きく納得する。



この人が……