「何て顔してんだよ」
「陽……」
「そんな顔されたら、このまま離したくなくなるだろ」
もう一度とろけるようなキスをされて、首筋にも熱い吐息がかかる。
それからチクッ鈍い痛みがはしり、すぐに胸元にも熱く吸われる感覚がした。
「ちょ、陽……」
「少し黙って」
強引に体を拘束されて、声が震える。
何度も何度も熱く痕を残されて、たまらず目の前の肩にぎゅっとしがみ付いた。
「そんな顔にしたのはどこの、誰よ……」
泣きそうな声で呟いた私に陽生が顔を上げ、また唇に熱いキスを繰り返す。
キスの合間に「ごめん…」と囁いた陽生がすごく切なくて、胸の奥の方がどうしようもなく苦しくなってしまう。



