開いた口が塞がらないとはきっとこういうことだ!
怒りが治まらない私はダンっと冷蔵庫を開けて、牛乳を一気に飲みほした。
「バカ陽生……」
一人呟き、その後淡々と朝食に手をつけた。
パーティーまではまだ少し時間があったから、それまで気分を紛らわそうと部屋の掃除などをした私。
その度に、陽生は何か言いたそうにしてたけれど、私は完全無視。
目すら合わせない態度に、部屋の空気はかなりの荒れ模様。
それでもなんとか掃除もし終えて、そろそろパーティーの支度でもしなきゃと寝室のクローゼットを開けようとした時だった。
「果歩」
突然後ろからギュッと抱きしめられて、低い声で囁やかれた。



