結局その後一睡もできなかった。
と言うより、意味不明の陽生のせいで、一気に眠気が吹っ飛んだって言ったらいいのか…
朝方までモヤモヤと何度も寝がえりを打ってはため息の嵐。
当の陽生はそんな私なんかお構いもしないで、それから一度たりとも起きることはなかった。
「ムカツク……」
本当いい度胸してんじゃないの!
爆弾落とすだけ落として、放置プレイ。
今度私もやってやろうかな。
隣でスヤスヤ眠る陽生を一睨みいたあと、私は気を取り直すように朝早くシャワーを浴びて、洗面台の前で1人考えてみる。
でも……
昨日の言葉は本当になんだったんだろう?
どうしちゃったの?
濡れた髪の毛をタオルで拭きながら、思わず鏡とにらめっこ。