なに、これ……
尋常じゃない陽生の行動に私の心臓の早さもどっとスピードを増していく。
酔ってる、だけだよね?
ただ酔って変なことを言ってるだけなんだよね?
そうなんでしょ?
ねぇ、陽生?
強い不安を感じて、思わずゴクリと息を飲む。
押し寄せる不審を感じながら、抱きしめたままうんともすんとも言わない陽生に真剣に焦りを覚えた私。
それから一向に動く気配のない陽生を心配して、思いきって目の前の体をユサユサと揺らし、そっと顔を覗き込んで見ると……
「はぁ?」
なんとそこには、私を抱きしめたまま爆睡している陽生の姿があった。
「ちょっ……」
ちょっとぉ!?
陽生を押しのけ、ビックリして上半身体を起こすと、陽生の体は簡単に横にゴロンと倒れていって…
もうっ!
本気で何なのよ!?
途端怒りを覚えた私は、感情のままに一発陽生の頭を殴ってみる。
一気に拍子抜けしながら、咄嗟に持った枕でもう一度その頭を思いっきり叩きつけてやった。
「もう!この酔っぱらい!!!」