だって、目の前に飛び込んできたのはキラキラと小さなクリスタルでできた煌びやかなガラスの靴。
おまけに上にはシルバーのチェーンなんかも付いていて、これって……
「……携帯のストラップ?」
「正解」
やっぱり。
しかもよく見ると、隣にももう一つ、王冠の形をした同じものがあった。
「それ、もう一つは俺の」
「え?」
「それな、靴と王冠と2つでセットになってるやつだから」
そう言って私のお腹に両手を回した陽生が、そのままコツンと肩に顎を乗せた。
「幸せになれるらしいぞ」
「えっ?」
「それを身に付けたカップルは、この先どんな試練が訪れようと、決して離れたりはしないって。……もし、例え離れ離れになったとしても必ずまた引き寄せられるみたいに出会えるらしい」
「引き寄せられるみたいに……?」
「ああ、まさにシンデレラの姫と王子みたいにな」
それって……



