最後にもう一度悪戯に陽生を見つめた。
ベッと舌をだして、満足げにゆっくりベッドから抜け出そうとしたのに、それを阻止するように突然腕をグイッと引き戻された。
「おい、ちょっと待て、言い逃げとはいい度胸じゃねーか」
いつの間にか起き上がった陽生の膝の上に座らされて、後ろからぎゅっと抱き締められる。
「あ……」
瞬きする暇もなかった。
後ろに振り向こうとした瞬間すぐに首筋に熱いキスが落とされて、むき出しの私の胸に大きな手がすっぽりと触れた。
「や、ちょっと!?」
ビクンっと体中に電気がはしった。
慌てて講義するように体をひねったけれど、それ以上の力で押さえられてしまい、身動き一つできなかった。
当たり前だけど、私と陽生じゃ力の差っていうのがあるわけで
「あっ、や、やだ!そんなところ噛まないでよ!」
首筋にチクンッとした鈍い痛みが走り、思わず回された陽生の腕を力強く握りしめた。



