「果歩……」
「…は、る……」
背中に何度もキスを落とされて、甘い吐息だけがこぼれていく。
そのままかすれた声で抱きしめられて、一気に絶頂の波に呑み込まれていった。
「果歩、こっち向いて」
「や……」
ぎゅっとシーツを握りしめると、とうとう涙が溢れて止まらなくなった。
枕に顔を埋めながら、背中に陽生の汗ばんだ肌を感じるたび、感情が抑えきれなくなって。
それだけでもう、何もかもが甘い泣き声に変わってしまう。
「何?もう限界?」
耳元に落とされた熱いキスに何も言葉にならない。
意地悪な言葉の半面、上からそっと重ねられた手が優しすぎるから、切なくて息をグッと飲み込んだ。



