甘い体温②・後編・


「果歩……」


「…は、る……」



背中に何度もキスを落とされて、甘い吐息だけがこぼれていく。


そのままかすれた声で抱きしめられて、一気に絶頂の波に呑み込まれていった。



「果歩、こっち向いて」


「や……」



ぎゅっとシーツを握りしめると、とうとう涙が溢れて止まらなくなった。


枕に顔を埋めながら、背中に陽生の汗ばんだ肌を感じるたび、感情が抑えきれなくなって。


それだけでもう、何もかもが甘い泣き声に変わってしまう。



「何?もう限界?」



耳元に落とされた熱いキスに何も言葉にならない。


意地悪な言葉の半面、上からそっと重ねられた手が優しすぎるから、切なくて息をグッと飲み込んだ。