甘い体温②・後編・


だから……



「それ以外は絶対受け付けないからね」



それにダイヤよりも何よりも、そっちの方が私にとってとびっきり豪華で価値のある物に決まってる。



「今日は私の言うこと何でも聞いてくれるんでしょ?だったら何も文句は言わせないんだからね」



そう言って、少しぶっきら棒に陽生を見つめると、目の前の瞳が大きく揺れた気がした。



恋をすると人は変わる。


奥病になったり、我がままになったり、自分でも驚くような発言をして大胆になったり。


でも、それはどれも新鮮で、自分の知らなかった新しい一面を発掘したみたいでなんだかすごく嬉しい気持ちになるんだ。


わくわくするっていうのかな。


正直こう言う自分、嫌いじゃない。


むしろもっともっと、色んな自分に会ってみたいな、なんて思ったりするから不思議だ。