そう言ってクスッと笑った彼に私はさらに目を丸くした。
「なっ」
今なんて……
突然吐きだされた爆弾発言に、思わず手元からぽろっとフォーク滑り落ちる。
「あれ、違った?」
「……」
そんな私を見てやっぱり意味深に笑いかけた彼だったけれど、もはや私の身体は彫刻のように固まって動けなかった。
そして青ざめていく自分の表情……
なんでよりにもよってこんな時に……、陽生のいる前でそんな爆弾を落とされなきゃいけないんだろうか。
ずっと隠してきたことだったのに。
別にやましいことなんてこれっぽっちもないけどさ。でも、それでも陽生にだけは絶対に知られられたくはなかった。
だって、あまり余計な心配かけさせたくなかったし。
それにただでさえ、心配性でヤキモチ焼きの陽生のことだ。
そんなことが知られたら最後どんな恐ろしいことになるか分かったもんじゃない!



