実際他にも思い返せばきりがない。
目を覆いたくなる失態は本当山のようにあるけれど、でも……
「私だって、たまには陽生の役に立ちたいんだもん」
それぐらいのことはしても罰は当たらないんじゃないのかな?
陽生の手をぎゅっと握り、もう一度優しくほほ笑んだ。
それに椎名家の人達と顔を合わせるいいチャンスだよね?
お兄さんはこの前チラッと会ったけれど。
ほら、陽生のお父さん……とか?
こうして陽生と一緒にくらしてるわけだし、一度はちゃんと挨拶しなきゃとは思ってたからね。
これがちょうどいい機会かもしれないなって思うんだよね。



