甘い体温②・後編・


実際他にも思い返せばきりがない。


目を覆いたくなる失態は本当山のようにあるけれど、でも……



「私だって、たまには陽生の役に立ちたいんだもん」



それぐらいのことはしても罰は当たらないんじゃないのかな?


陽生の手をぎゅっと握り、もう一度優しくほほ笑んだ。


それに椎名家の人達と顔を合わせるいいチャンスだよね?


お兄さんはこの前チラッと会ったけれど。


ほら、陽生のお父さん……とか?


こうして陽生と一緒にくらしてるわけだし、一度はちゃんと挨拶しなきゃとは思ってたからね。


これがちょうどいい機会かもしれないなって思うんだよね。