甘い体温②・後編・


ベージュピンクの少し短めのシンプルなドレス。


甘すぎず、大人すぎず、今の私にはちょうどいいって感じのタイプだ。


ウエストにはさりげなく縛るリボンが付いていて、それが可愛くて。


どっちかって言うと、フェミニンっていう雰囲気があってると思う。



「よし、じゃあこれで決まりか?もし、他も見たかったら違うのも探すけど?」


「ううん」



もうこれで十分だよ!


っていうより早くこの雰囲気から解放されたい!って言う気持ちの方が強いけど…




「決めた!これでいいよ、てかこれがいい。私気にいったし」



それに、せっかく陽生が選んでくれたんだもんね。



「なんかありがとう」



でもいいのかな?


振り返りそう満面の笑顔を見せると、何故か突然陽生が少しだけ困ったように眉を下げた。