甘い体温②・後編・


てか、ここ外なのに…


思いっきり外なのに…



そう思いつつも柔らかい感触が気持ちよくて、ついつい陽生に身をゆだねてしまう。


せめて車の中だったらよかったのにな。


そう思いながらも、12月の寒空の中にも関わらず、まるでマッチに火を付けたように、内側から一気に体が火照ってくるのが分かる。





「んっ……」



でも、会いたかった。


本当はすごく会いたかった。


今日あった出来事を陽生に話したかった。


さっきの母とのやりとりのことを聞いてほしかった。


この、何とも言えないこの嬉しい気持ちをどうにかして伝えたかったんだ。



「はる……」


「何?もっと欲しいの?」



意地悪く笑った陽生に今度は自分から深く口づけた。


やっぱり、一日の最後は陽生の声が聞きたい。


こうして、抱きしめてキスしてもらいたい。



可笑しいよね、私。


日に日に甘えたい病が増してきてる気がするんだもん。


これじゃあ、完全にイタイ子まっしぐらだよ……