蘭は
全てがボロボロだった。




入院だってした。




逃げたいのに
どこにも行く所がなくて
ずっとずっと
苦しかった。




笑うことも
泣くことも
怒ることも
出来なかった。




敬語でしか
話すな!!と言われ
必死で覚えた。




そしたら
いつのまにか
誰にでも敬語で
話すようになって
変な敬語も覚えて




恐くて
けど
誰も助けてくれなかった。




この世界は
何て冷たいんだ。




この人は
お母さんなんかじゃない。




貴方は蘭の
何ですか?




心の中で
何度も同じことを
言い続けた。