「おはよう、春樹。

ちょっと聞きたいんだけどさ…」


朝会って一番最初に、私は春樹に場所を聞いた。


「留学する国か…。

今大人達と話し合ってるけど、多分、英語圏だな。

俺は、他の言語を扱えるようになるのが受験に間に合わないだろうから。」


春樹はそう言って苦笑した。

春樹、今から英語をやったって、かなり大変だろうに…。私は素直に尊敬した。


「それに、俺は音響設備みたいな機械にも興味あるしな。

そういう情報は英語の方がいいだろうし。」


春樹はそう続けた。





そう、春樹は理系なのだ。

小さい頃はおばさんのレコーディングによくひっついて行ってた。

その時に、いろんな機械と触れあっていたみたいで。

それで、興味を持ったみたいで理系に進んだらしい。

ムリだ。

私には、選べない…。