「由紀がなんで拗ねてるのかは詳しくは分かんないけど。

まぁ、留学か学祭のことなんだろうな。

留学についてはゆっくりと時間があるときに話そう。」


春樹はそう言ってから、ちょっと笑って続けた。


「それに、今は学祭について考えよう？

俺たち、自由に回れるんだから。」




もちろん私達の学校の学園祭は、芸能界への新人を発掘する人も来る。

でも凄いのはそれだけじゃない。

学園祭として一般の学校に見劣りしない出し物もでる。

屋台なら、外国の珍しい物もでる。

劇で使用する服やメイクなんかは、実際にそういう進路に行きたい高校生が腕を奮う。

ここは、いろんな著名な人が来るのだ…。

もちろん、卒業生が著名な人っていうのもあるけれど。

そのため、何においても引き抜きがかかる。

だから自然と、自分達の進路に関わるからクオリティが高くなる。