怖い・・・・。
ヤダ・・・・。
何で・・・・?
私は完全に狂っていた。
でも晃平はグイッっと私を引っ張った。
「帰ろう聖奈。俺好きなんだ聖奈が」
晃平が何を言ってるか分からなかった。
このときは、晃平の優しさにも気遣いにも気づかなかった。
私はこのとき晃平なんて見向きもしなかった。
晃平を気遣える余裕が私にはなかった。
「晃平・・・。なにするの?放して。私、高広が忘れられないのよ?だからちゃんと見ておくの」
必死にただ必死に晃平に縋った。
晃平は辛そうに見えた。
だって今日は初めて街で会った。だから一緒にいる。
しかも優里と達也君は2人で違うほうに行ってる。
今は晃平のことを考えるべきだ。
なにしてるんだろう。
「ごめんね。晃平。行こうか。」
晃平は動揺。
そうだよね、動揺するよね。だって私馬鹿だもん。
さっきは意味のわからない高広がいるからなんていっちゃって・・・・。
ほんとばかみたい。