憧れて憧れて、自分には絶対に手に入らないと思っていた幸せを、キミはいとも簡単にくれた。
孤独という言葉の意味さえ分からなかったあの頃オレに、沢山の幸せと愛をくれたのもキミだ。
何も持ってなかったオレが、家族愛と兄妹愛をいっぺんに手に入れて、どれほど嬉しかったか、どれだけ救われたか、キミは気づいているだろうか。
その上、夫婦愛まで手に入れてしまったオレは、きっと一生分の運を使い果たしたに違いない。
オレを選んでくれた破天荒な両親も、オレを息子にしてくれただけじゃなく、ヒカルのお婿さんにしてくれるなんて、これ以上のビッグサプライズは無い。
血の繋がらないオレが、家族としてずっと一緒に繋がっていられる方法を両親は編み出してくれた。
それはかなりトリッキーな方法だったけれど、20年も可愛いヒカルのお兄ちゃんをやらせて貰った上に、この先も夫としてずっと死ぬまで傍にいて良いだなんて、幸せ過ぎていつかバチが当たるんじゃないかと本気で思う。



