「それなら…」 『それなら?』 どうやらアタシの心の声は口に出ていたらしい。 「それなら…で、でき…」 『でき?』 「ででで、でき…」 緊張で吃りがひどくなる。 握った手の手汗がすごい。 でも言わなくちゃ…。 兄ちゃんとなら…出来そうかもしれないって。 『オレは出来るよ。ヒカルとなら出来る』 えっ…!? 兄ちゃんは吃るアタシとは対照的にハッキリと言った。