「待ちなさい!あなたの悪事もここまで
 よ!」

ヒューマン族の怪人が子猫をさらおうと
しているところに駆けつけたペルちゃんは、
怪人の背後からそう声をかけ、怪人はバッ
と振り向いた。

「何だお前は?かわいい子猫じゃねえか、
 お前もさらってやろうか?」

怪人は大きく両手を広げて襲ってきたが、
ペルちゃんが持っていたステッキを振り、
呪文を唱えると、その体はまばゆい光に
包まれて、怪人は弾き飛ばされた。

怪人が慌てて起き上がったとき、その
目の前にたっていたのは、全身を黄金の
鎧で武装し、黄金の剣を右手に持った、
大人のネコの女戦士であった。

「お、お前はペルちゃん!我らヒュー
 マン族を何人もやっつけた、我らの
 宿敵!
 しかし俺はこれまでの奴らのようには
 いかんぞ。魔剣ダラク、出でよ!!」

怪人がそう叫ぶと、空中から、禍々しい
黒い炎を噴き上げている黒い大剣が
現れた。

「覚悟はいいか、ペルちゃん」

怪人とペルちゃんの戦いが始まった。
しかし戦いは次第にペルちゃんに優勢に
なり、怪人は逃げ出して、通行人の娘を
人質にとった。

「剣を捨てろ、この女を殺すぞ!」

「キャー!助けてー!」