台所に行くと、おにぎりと手紙が置いてあった。
【これ食べて、元気にバイトに行ってらっしゃい。それと、あなたが行きたいといっていた野球の試合。チケットとれました。10月15日、一緒に行こうね】
言葉が、出ない。
「母ちゃん、ごめん……」
でも俺。
あのネックレスくれた人、血のつながらない俺をまだ育ててること、よく思ってないの知ってるから。
父ちゃんのことがまだ好きなんじゃないか、って。
彼は、その面影を持つ俺にあらぬ疑いをかけているんだろう。
……バイト行かなきゃ。
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