俺んちには『家族チェンジ法』なんて関係ない。 ヒロキは悩んでいたみたいだけど、大体の家庭はこんなもんだろ。 きっと。 それとも俺が恵まれすぎてんのかな? そんなことを考えていると、親父が俺の方を向き直って言う。 いつもと違う、真面目な表情で。 「だがな、おまえはおまえの人生を生きなさい」 「は?」 何言ってんの?