「元々はそこそこの成績だったのに、一流の家庭教師つけて東大やら京大に入ってたりするから、みんな気になるのは分かるよな」 俺は公務員試験の本を取り出し眺める。 「芸能事務所社長の子になって、アイドルデビューした先輩もいったっけ。あの子、結構好き。可愛いよなー」 玉ちゃんは鼻を伸ばして遠くを見た。 手で胸の形を作って、こう付け加えて。 「乳も大きいし」 しゃしゃしゃっと笑う。 お気楽なもんだ。 結局俺らの年代は、こういう話になってしまう。 特に男同士ならシリアスな話なんて続かない。