「唇…少し…色悪かったから…私のリップを塗った」


 佐波は右手にリップを持っていた。


 「……」

  
 俺は大慌てで…右手の甲で拭う。


 俺は体を起こして、佐波を見つめる。


 「お前…俺の顔見て…何か思わないか?」