嵐の如く~俺様ヤンキーX最強姫+龍・飛翔編~

 優しい声だけど…私の扱いは少々、荒っぽい。


 バタッ開く扉の音。

 車?

 私はゴミを捨てるかのように放り込まれた。


 冷たいシートが私の頬に当たる。


 またバタッと扉が閉まる。


 私は車の後部座席に放り込まれたみたい。


 男はエンジンをかけて車を走らせる。


 「…俺の仕事は…お前を売春宿に連れて行くこと…。お前は永遠に日本には戻れない。
この香港の不夜城で骨の髄まで…『黒龍』にしゃぶられ尽くす」


 淡々と男は私の末路を吐き捨てた。


 何も言えない私…。

 唯、涙を流すしか出来なかった。


 ガムテープで塞がれた口からは嗚咽も出すことが出来ない。
 私は静に……泣いた。


 車は信号待ちなのか停車。



 「……泣いてるのか?」