「……」



 窓の外から激しい…バイクの爆音が木霊する。



 耳を塞ぎたくなる音だけど…私の門出の祝いの声に聞こえた。



 ありがとう…。言葉では言い尽くせない…嬉しい気持ちが湧き上がる。




 先頭のバイクは走り出した。



 私たちの乗る車も走り出す。



 静かな夜の公道をバイクの騒音が埋め尽くす。



 私ごとで申し訳ないと思いながらも今夜だけは許してと私は窓の外に頭を下げた。