もうこの世界には居ないかもしれない…私のライバル。



 「……寒いですし…風邪を引くと大変ですから…中に入りましょうか?」


 「え、あ…」



 紫岐は私の肩に自分の着ていたコートを掛ける。




 気遣いも忘れない紫岐…。



 とっくに月は12月になっていた。