かなり…鈍感な感じするけど…。


「親父…先に手を……出した…俺が悪い……」


 譲兄貴は激痛に耐えながら、自分に非があると言い始めた。


 お父さんは日本刀を鞘におさめる。


「見事な刃ですね……試し斬りしてみたい…」


 紫岐……!!?


「お、お前…誰だ??」


 透兄貴が正体を暴こうと紫岐を詰る。


「トーヤさまの影武者です…」


 紫岐は隠すことなく自分の正体を明かした。自分に危険が及ぶかもしれないのに…。

 
 彼の態度はみずから危険を背負い込む感じに見えた。



「く、組長!!!?」



若頭の實(ミノル)さんが血相を変えて入って来た。