アジトでゆっくりすることなく…再び、リムジンに乗って…高速を走り…
私の自宅に戻った。


 「初めまして…矢藤准斗と言います…」


 堂々と敵地である私の家に乗り込んで来た。


 トーヤに成りすまして…。


 「お前が…准斗か…」


 トーヤと瓜二つの紫岐をお父さんは何の疑いもなくトーヤだと思い込んでいた。



 「…なかなか…度胸のある男だな」


 部屋の外には組員たちが控えていた。


 「……俺にお嬢様を下さい…」


 「!!?」