「美音、乗れるか?」

「あっ、はい」


そう言って後ろに乗った。

「しっかり掴まれよ」

そう言われ私はきつく抱きしめた。


何処に向かっているのか全く知らない。
少し不安に思いつつ晃磨さんにしがみつく。

胸がドキドキ言ってる。
もしかしたら晃磨さんは気づいてるかも
しれない。

気づいてたら恥ずかしいな。

それでもこのドキドキを止める術を
知らない私は何もできなくて、早く
目的地に着く事を祈った。



どれだけ走ったかは私にはわからないが、
目的地に着いたみたい。

そこは高台にある駐車場で、夜景が一望
出来るところだった。


「晃磨さん、此処ですか?」

「あぁ、あそこの国道走ってんの
 あいつらだ。」

晃磨さんが指さしたとこを見て見ると凄い
量のバイクが見えた。