私はそんな事を思いつつ、始まる
までの数分間幸せに浸っていた。

車のエンジンが付き、黒塗りの
高級車が動き始めた。


少し走ると大きな交差点に出た。
歩道は、blackroseを一目見ようと
凄い人がいた。


「わぁ~。晃磨さん、私こんな大勢の
 人ごみ見たことないです。」

感動ですと、ほんとと気持ちを述べたのに、
とても笑われてしまった。

「ふっ、まじで変な女だな。

 感動するとこ間違ってんぞ。」

と、未だにケラケラ笑ってる。

「なっ、そんな笑わなくてもいいじゃない
 ですか。」

「お前が変なこと言うからだ。」

「わ、私のせいですか!」

「あぁ、こんなに笑ったの初めてだ。」

と、また笑い始めた。

「もう…。
 いい加減笑うのやめてください。」

「あぁ、はいはい。」

そう言ったのに、腹いてぇとまだ
肩を震わせてる。