black rose



「美音ちゃん、手出して。

 大丈夫?痛くない?」

「大丈夫…じゃないかも。

 ちょっと痛い。」

そう言った私に、少し眉を下げ
あいつ殺せばよかったと、不吉な事を
囁いてたのはあえて聞こえない振りを
する。


「でも、冷やしてれば治るから
 心配しなくても大丈夫だよ。」

「だといいんだけど。」

そう言って湿布を貼ってかるく
包帯を巻いてくれた。

「ありがと。」

私はにっこり笑った。


「あ、あの~。お二人さんさ、
 俺らの存在忘れてない?」

これまた、イケメン君が言った。