いつも隣にイケメン君

私にそんな感情を残し、
梓…は部屋から出て行った。
何なのよ…あいつ…。
私の中には、自分ではまだ気付けない感情が芽生え始めていた。
「学校行こ…」
まだ家にいる状態なのに、
すでに一日分の元気を使い果たしたような疲労感を感じていた。
2階に降りて、ローファーに履き替えた。
「行ってきまーす!」
玄関から大声で言った。
いちいちリビングまで行くのめんどいしね。
かと言って、黙って行くのも私のポリシーに反する…。
「あっ、寿花!ちょっと、お弁当忘れてるわよ!」
あ、ホントだ…。
お母さんが慌てて走って来た。
その手には、ピンクの布で包まれた
私のいつものお弁当が持たれていた。
って、あれ?
もう一つ持ってる…。
水色だ…。
誰の?
たしか、寿李は黄緑だし、お父さんは黒だったはず…。