ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ―…
｢お姉ちゃん、起きて!
遅刻しちゃうよ!!｣
｢ん…あと10分…｣
｢そんなこと言ってないで…｣
―10分後―
｢…やばい!遅刻する…!!
優奈!もっと早く起こしてよ!｣
｢私、ずっと起こしてたのに…｣
｢え？そうだった？ｱﾊﾊ…｣
毎朝同じ会話をして
自分とよく似た妹の髪を結い
玄関の前で首を長くしてる
幼馴染みの健徒と合流する。
｢遅くなってすみません…健徒くん…｣
｢あ、優奈ちゃん、おはよ
ほらほら、頭上げて!
どうせまた優佳が寝坊したんだろ？｣
｢うるさい…こっちは徹夜で
格ゲーやってたんだから｣
｢お姉ちゃん、昨日の夜も
悲鳴あげながらやってたよね…｣
｢優佳は格ゲー、下手だからなー｣
｢余裕ぶっこいてると
こんどフルボッコにするよ？｣
｢お前なぁ…少しは優奈ちゃんを見習って
おしとやかにしてみろよ…｣
毎朝下らない会話をしながら
少し早歩きで通学する。
