「一人で大丈夫?」 「大丈夫。ありがとね、千絵。」 あれから どのくらい時間が経ったのか いつの間にか真っ暗に染まったリビングに 携帯電話が鳴り響いた あたしが泣いてる間ずっと 背中をさすってくれてた千絵は 鳴り止まない携帯を手に取り 誰かと話してる 誰と話していたのか 頭の中は飴玉男の笑顔だけで あたしには聞こえていなかった しばらくして千絵があたしの涙を拭きながら話してくれた 「飴玉くんが話したい事があるって。少ししたらバス停まで行ける?」 千絵の言葉に あたしは黙って頷いた