「飴玉くんがニューヨークに行ってからもう1年半かぁ…。」
誰も居ない教室に
あたしと千絵二人で窓辺に寄り掛かる
「うん……。」
校庭では
泣きながら抱き合う生徒や
写真を撮り笑う生徒達がたくさん集まって
そんな様子をあたし達は微笑みながら見下ろしている
「相変わらず連絡取ってないの?」
「…うん。たまにハガキが来るけど。」
飴玉男がニューヨークに断ってから
たまに送られて来るハガキ
そこにはニューヨークの綺麗な景色を収めた写真と一緒に
『早く会いたい。』
ただ一言、優しい文字で書かれてた
でも送り先の住所は書かれてはいなくて
返事を書けないままずっと送られて来るハガキ
クッキーの入ってた缶に
全て入れて大切にしてる