かすかに
話す声が聞こえる
「この学校に来た時から好きだったの、市ヶ谷くんの事。」
確かに橘さんの声だ
「……………。」
その言葉に
飴玉男の返答がない
飴玉男………?
どうして何も言わないの……?
不安の波があたしを包んで
繋いでた千絵の手を強く握った
「好き、なんでしょ?沖村さんの事。」
何も言わない飴玉男に橘さんが言った
長い長い沈黙
静かすぎるこの場所で
あたしと千絵は息を殺したまま
耳を澄ませる
「俺と付き合いたいの?」
静けさを破り
飴玉男がついに口を開く
飴玉男……?
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…