「……仕方ない。私の力、見せちゃおうかしら」

「そんな必殺技あったんだ」

「イッチーミラクルを起こしちゃうような神業よ。さ、私に跪きなさいな」

「誰が跪くかよ。……それより、早く帰ろうよ」

帰りたいなー、ほんと。

「あんまり、期待しないほうがいいわよ」

期待してないし。

便器に合わせてお前が縮めって言うぐらいだしね。

そういや、利川さんはどうしてあんなに大きくされちゃったのかな。

工藤も工藤で、どうしてマホーのじゅうたんなんてものに、乗ってるんだ。

せっかくスケジュール帳を持ってるのに、自分を強くしないのだろうか。

……強くなられても困るんだけどね。


閑話休題。

「それじゃあ、いくわね」

そう言ってイッチーは、僕と目を合わせると、再び工藤の方へ向き直った。

「さあ、クドゥーン。始めましょうか」