なんだかんだで学校に到着だ。

小説って便利だよね。

僕、家を出て曲がったところぐらいで、学校にワープしてたよ。


……お。

あれは確か、同じクラスの利川さんじゃないか。

同じクラスだから、そこにいることは当たり前なんだけど。

「おはよ」

一応、声をかけてみた。

「……」

視線が痛い。

いや、視線は見つめられてるだけだ。

別に痛くも痒くもない。

となると、これはにらめっこしよう!という利川さんの無言のメッセージ!

きゅぴーん!

僕の頭は、今日も冴えている!

「何、やってんの!?」

何、って、利川さんがにらめっこを申し込んできたくせにひどいなぁ。

「利川さんの負けだね」

利川さんは、どこかに逃げてしまった。

小説で`どこか'って言ったら、未知の空間みたいで怖いよねぇ。