……うん。
ここはどこだろう。
「二ノ宮くん、そんなに私に追いかけてほしかったの?」
「いいえ」
「分かってくれてると思ってたんだけど、分かってなかったみたいだから言っておくわね。二ノ宮くん、私からあんまり離れないほうがいいわよ」
「いやだ」
「どうして、私と二ノ宮くんはこの世界の影響を受けてないと思う?」
……そう言われてみれば、そうだ。
どうして僕とイッチーだけ、影響を受けてないんだ?
「それは、私が神の力を使って結界を張ってるからよ。だから、私から離れたら、ニノミンもゴブリンみたいになっちゃうわよ」
ピクミソみたいだな、そのあだ名。
僕、愛されないのはいいけど、食べられるのは嫌だなぁ。
「あ、スケジュール帳、あったわ」
「じゃ、早く元の世界に戻してくださいな」