左手のエース

「おまえら、どこの高校?」



振り向くと、部活着を着た
背の高い男が2人立っている。




リョウは1度も振り向かず、
静かにタバコを捨て、
火を消している。





あたしは制服を着たまま
にこやかに答える。



「南高だけど?」




「バカかお前。バレバレだろ」



リョウが呆れたように言いながら
あたしを振りむく。





リョウの顔を見た男は
一瞬驚いた表情を見せて、

ニヤリと笑って言った。






「城北高の東亮太が
バスケ部の偵察かよ。

練習もせずに余裕だな」







あたしがリョウを見て、
南高のバスケ部?
と尋ねると

リョウは目を合わせずに頷いた。