知っていたんだ。 そして、ずっと後悔していたんだ。 自分がどうすれば高山翔太を静める方法を知っていても怖くてできなかったんだ。 彼女が彼の近くにいて異常なところは誰よりもよくわかって見ているはず。 普通に接するだけでやっとだったかもしれない。 速水桜はしばらくずっと泣いて、静かに教室から出て行った。