『最後に一つだけ聞かせてくれ。お前どこで決着を着ける気だ?』 明良兄の声が緊張の空気を帯び、ケータイの電波にのってぴりぴりとが伝わってきた。 「全てが始まった場所で」 あたしは短く答えた。 そう、全てが始まったあの場所で、全てを終わらせる。 舞台は整った。 出演者も揃ったし、台本も出来上がっている。 あとはそれを演じるだけ。