ドキン、ドキン…… 鬼頭といると僕の心臓はどうにかなってしまいそうだ。 いつかの車の中でのキスを思い出す。 思い出して、心臓が引っくり返りそうになった。 「き……」 言いかけたところに、 ~♪ チェストの上に置いた僕のケータイが鳴った。 「ちょっとごめん」僕は立ち上がった。 ケータイのサブディスプレイを見ると、 着信:エマさん となっていた。