「ううん。ありがと」 鬼頭は白い頬をほんのりピンク色に染めると、 「じゃ、放課後準備室で」と手を振りながら行ってしまった。 やっぱり……昨日の今日で吹っ切れるわけないか…… でも、今の反応は―――僕は自惚れてもいいのかな…… いやいや、だめだろ! 僕は首を振った。 「神代先生!」 また呼ばれた。 今度は鬼頭と同じクラスの梶田 優輝だった。