中編集


「あの」

「あ!
ごめん、
初対面だったっけ?」

「そだよ~
名前だけ知ってる!
中村さんと、
田中さんですよね?」



話を切り出そうとしたら、
逆に秋吉が思い出した様に声を発した。

助手席の彼女もこちらに振向く。

一瞬間が空いてしまって、
ハッと意識を戻しながら
名前を言う。